アラフォー、無職、うつ病主夫の “終わりなき旅”

うつ(気分変調症)により無職となり、主夫として生活する博士くんが発信する日々のあれこれ。

前略、博士様

昨日のブログ拝見しました。

お身体大丈夫でしょうか。とても心配していました。辛い時は無理をせず、ゆっくり休むことが一番ですよ。今は何も考えずにのんびりしてください。

 

今日は健康診断に行かれるとのことでしたが、いかがでしたか?

メタボ検査でお腹周りに変化はありましたか?(笑)

バリウム検査も無事に終わったでしょうか?あれってゲップを我慢するのがまず大変だし、検査は無理な姿勢で苦労するし、検査後にもらう下剤が効きすぎるとえらいことになりますよね。

 

感情が乱れるのは人間だから当たり前だと思います。翌日に普通に戻れているのなら、それでいいじゃないですか!きっと随分良くなっているんだと思いますよ。

なので、あまり自分を責めないでくださいね。

美味しいものをたくさん食べて、自由気ままに生きていってイイと思いますよ。

生きていればなんとかなります。きっと。

 

なーんて、生意気なことを言ってしまいましたが、私だけじゃなく、たくさんの人が博士のことを大切に思っています。だからきっと大丈夫です。

またお手紙します。その時までどうかお元気で。

                                   助手より

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前略、助手様

嬉しいお手紙ありがとう。だいぶ勇気づけられましたよ。研究で忙しい時に、わざわざ手紙を書いてくれるなんて感激です。

なんだか天気は悪いけれど、気持ちの方は随分落ち着いてきました。

 

健康診断、行ってきました。バリウム検査もなんとか無事に終えることができましたよ。お腹周りは、5年前と比べて3.5センチ増えていましたけど(笑)。40歳近くになるとさすがに脂肪がついてくるものですね。今後は適度な運動を心がけます。

 

健診に行ったら、思わぬ4名の方を目撃したんです。

一人は、小中学生の時の同級生。そしてもう一人は元同僚。さらに、驚いたことに、同じ病院に通っていた2名の方が、病院の担当者として働いていました。

できれば知り合いには会いたくなかったので、私はずっと知らないふりをしていました。

同級生と元同僚はおそらく私に気がついていましたが、私と同じように知らないふりをしていたように感じました。まあ、話をする間柄でもないし、相手側も話しかけられたくない時だってありますから、このスタンスで良かったのだと思っています。

 

同じ病気をもった知り合いが働いていたことには驚きました。そして私は確かに動揺しました。

見事に社会復帰を果たしているお二人を目の前にし、私は自分自身を情けないと責めてしまったのです。幸い、その方々から直接検査を受けることにはならなかったので胸をなでおろしたのですが、その後しばらくは憂鬱感にひたっていました。

 

みんな回復しているのに、私はまだ立ち止まっている。

自分を責める悪い癖がでましたね。

でも今日は、いろいろ思考を変えて考えてみることができました。

思い返せば、私がそのお二方より先に社会復帰をした頃(その後、退職をしてしまったことは言うまでもありませんが)、その方たちは、まだ思うように回復されていないようでした。その時は、自分が立ち直ったことで、その方たちの苦しみまで考えることはしませんでした。

 

ここで私がいったい何が言いたいかというと、つまり、人と比較しても何の意味も持たないということなんです。

その時々で、それぞれ人間の状況は違います。違う状況を天秤にかけても釣り合うわけがありません。

つい人と比べてしまうときは、「人の長所と自分の短所を比較している」ようです。

今日の私はまさにそれでした。

 

でも、いろいろ悩んだりしながらも、徐々に気力が戻ってきて、いつの間にか健診は終わっていました。自然治癒力というやつでしょうかね。

 

長くなってしまいましたね。最近は、自宅でライティングの仕事を見つけてはじめています。助手さんの言うとおり、無理をしないでのんびりやっていこうと思います。ご忠告ありがとう。感謝します。

 

もう少し調子が良くなったら、好きな版画のほかに、農業にもチャレンジしたいと考えています。そちらも、くれぐれも無理はしないでくださいね。

病気になるのは私だけで十分です。では夏風邪と台風に気をつけて。

                                     博士

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※これは創作です。

自分で自分に手紙を書き、それに返事を書くという可笑しな発想ですが、こうして客観視ができるのなら、それはそれで良いと考えています。