うつ病患者にとっては、少々辛い時期が今年もやってきました。
お盆とかお正月など、親類と久しぶりに顔を合わせる時期っていうのは、何と言いますか、立場がないというか、情けない気分がいつもより倍増する気がします。
同窓会なんてもってのほかって感じです。
特に、自分の状態が悪い時には、あまり人に会う気分にはなれないものです。
僕自身について言えば、気分的に開き直れる時は大丈夫なんですが、ここ数年は仕事をしていない状況が続いていたので、やはり親戚とはあまり会いたくなく、実際ほとんど会いに出かけていませんでした。
周りが仕事の話をしていたり、親戚の人たちの元気な姿を見ると、どうしても自分の不甲斐なさを痛感してしまうし、「今何してるの?」って聞かれたりするのも嫌なんですよね。
とまぁ、こんな風に、まだ出かけてもいないうちから、良くない展開をあれこれ想像してしまう始末…。
行く前から自分の頭で考えすぎて、それだけで気分が悪くなることもしばしばでした。
ただ今年は、1日だけですが久しぶりに顔を出してきました。
まあ僕の親類は、僕が病気であることを知っているので、「仕事はどうだ?」なんて聞かれることはないので、その点は助かりましたが、それでも行く前まではやっぱり良からぬことばかり想像してしまって、直前まで「やっぱり行くのやめようかな…」とも考えたりしていました。
でも、実際に行って身内と対面してみたら、想像していたような出来事はまったく起こりませんでした。
先走って悪い想像をしまくっていたのが、今ではバカらしいほどです。
頭で考えていることと、実際に起こることは別!ということを再確認した次第です。
心配するということは、ある意味ではとても大切で、不安だからこそ自分を守ったり、起こるかもしれない心配事に備えることができるので、不安になること自体は決して悪いことではないと思うのです。
だけど、「実際に行動に移してみたら、あれだけ不安でたまらなかったことが全く起こらなかった」という現実を体感して博士は思いました。
今回のような体験を積み重ねていくことで、もしかしたら、今までよりも自信や行動力がついてくるかもしれない!そして、病気も今よりもっと回復していきそうな気がする!と。
つまり、“大丈夫”っていう経験値が増えると自信がついてきて、心も行動も外向きになるってこと。
もちろん、一気に無理をして行動すると絶対疲れてしまうので、階段を一段一段上るような具合に、ちょっとずつチャレンジしてみるという加減を忘れてはいけない。
前に書店で、「心配事の9割は起こらない」なんていう本を見かけましたが、確かにそうかもしれません。
不安要素をあれこれ自分の頭の中だけで考えている時は、たいてい負のスパイラルに陥っている時。
病気だから、そういう思考になってしまうことは仕方がないけれど、少しずつでも、今回のように行動に示せたりできれば、道は開けるかもしれない。
まあ、そうはいっても、やっぱりお盆やお正月って苦手かな(笑)。
これまで認知行動療法に関する本は何冊か読んできたけど、「偏った思考を修正して行動に移す」という考え方の他に、「まずは行動を起こすことで思考も変わっていく」というようなことも書いてあった気がします。
同じ悩むでも、部屋でずっと悩むのと、ひとまず散歩に出かけてみよう!と行動でリフレッシュして悩むのとでは違うと思うし。
てなわけで、今年のお盆は、ほんのちょっぴりではあるけれど、頑張った自分を褒めたいと思います。
さてさて、暑い夏はまだまだ続きそう。
オリンピックに甲子園…。大好きなスポーツ観戦でなんとかこの猛暑を乗り切るぜ!